第01回「この世界は誤解が多い」
ネット通販の現実が厳しいことは、今や誰もが知っていることです。
ただ、そこには様々な誤解や過去の「誰かに聞いた話」があり、新しい知識で上書きしている人は非常に少ないように思います。その最も大きな誤解は、「ネットバブルもはじけて久しいし、ネット通販なんか今さらやってもダメだろう」というものです。
日本の1999~2000年当時、ネット関連株が異常に買われ、安易なウェブサイト立ち上げが沢山あったのは事実です。しかし、それから2年という月日が流れました。現在のネット通販市場は、極めて正常な状態になっていると思います。
パソコンの世帯普及率は6割に迫るところまできていますし、ADSL等の普及によってストレスなくホームページを見ている人の割合も、今年度中にはPC
ユーザーのインターネット人口の4割くらいまでいくと言われています。今ではネットでモノを買うことに抵抗のある人を探すほうが難しいほどになりました。
そして野村総合研究所では、自動車と不動産を除く消費者向けネット通販の市場規模が、2002年で1.8兆円、2006年には5.5兆円になると予測しています。
もう聞き飽きたなんて言わないでください。ここから先の話はあまりほかの書物には書いてありませんので・・・。大体、何兆円と言われたってピンときません。
市場規模が4年後に3倍になるということは、皆さんの扱っている商品が、今年10個売れているなら4年後には30個売れるようになるということです。そしてウェブサイトというのは、立ち上げる最初にコストがかかりますが、2年目以降は、それが半分くらいに下がります。
管理コストが下がるうえ、市場は4年後3倍。
今のうちにノウハウを蓄積し、運営のコツをマスターしておけば、4年後には市場規模の伸長以上に伸ばすことも可能性としては十分考えられるでしょう。
沢山の失敗者を輩出したころには、やせている土地をみんなで踏みつけて荒れた土地にしてしまったかもしれません。しかしその2年後の現在では、ネット通販市場がよく肥えた土地に変わったと考えられるのです。一方、実店舗ではどのようなことが起こっているでしょうか?
上場している小売企業も、既存店はマイナスというところが多いと思います。伸びている企業は新規の出店効果で伸びているに過ぎません。つまり、努力してもなかなか伸びないのです。
そして、向こう4年くらいの間には、絶対に起こるインパクトのある現象がもう1つあります。
それは日本の人口減少という問題で、早ければ2004年には人口が前年比で減少に転じると言われています。
人口が減るということは、輸出は別として、間違いなく競争は今より激化します。また、業種によっては中国からの輸入といった問題も心配されるところですね。
これだけの背景要因と予測があっても、まだ「売れる数が10個から30個へ劇的に変貌するネット通販」にチャレンジすることが、ばかばかしいことだと思いますか?
数字でモノを考えられる賢明な方なら、答えはもうお分かりだと思います。
- 第01回「この世界は誤解が多い」
- 第02回「通販サイトの立上げは依然清水の舞台か」
- 第03回「なかなか公式数字に出てこない脅威」
- 第04回「成功するショップと失敗するショップの違い」
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- 第06回「最も重要なことが欠けていませんか?」
- 第07回「計画段階で先達者の成功例を取り入れる」
- 第08回「なぜか話題にのぼらないマーチャンダイジング」
- 第09回「運営の問題は人に行き着く」
- 第10回「できなければ、がんばって覚えるのです」
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