インターネットビジネスに対する法規制は、基本的にリアルビジネスと同様ですが、ネットビジネス特有の法律もあります。
さて、今回のテーマに関してご注意頂きたいのですが、私は法律の専門家ではありません。関係省庁のホームページなど信頼できる情報を元に記載していますので誤りはないと思われますが、実際に適用される際には、弁護士等法律の専門家にご相談されるようお願いします。
──────────────────────────────
□ ネットビジネスの法規制
──────────────────────────────
起業を考えられている方は一度は「会社設立のしかた」の類の本を読まれたことがあるかと思います。
そういった本には、必ず許認可に関するページがあるはずです。
そんな本を読まないまでも「飲食店」や「酒屋」は認可が必要であることはよく知られているところです。
つまり、インターネットは電話やFAX等と同様に一コミュニケーション手段であると考えれば、手段を利用することにではなく、対象となる事業についての法的規制が発生するのだと言えるでしょう。
以下、ご参考までに許認可が必要な業種でかつ、インターネット上でビジネス展開ができる(既にある)業種を挙げてみました。
■■ 業種(関係法律)[所管官庁]
○酒店(酒税法)[国税庁]
今回調べてみて初めて知りましたが酒類の販売と一口で言っても販売
する酒類の範囲や販売方法によって、8種類の区分があるようです。
酒屋を営んでいてもネットで販売するには免許の種類が異なりますので要注意です。
参考)国税庁:酒類関係情報
○職業紹介(職業安定法)[厚生労働省]
有料/無料に関わらず、事業所ごとに厚生大臣の許可を受けなければなりません。
参考)厚生労働省:民営職業紹介
○医薬品販売(薬事法)[厚生労働省]
構造設備が、厚生労働省令で定める基準に適合しており、薬剤師が厚生労働省令で定める員数が必要です。
また、第三十七条によりますと、
「薬局開設者又は一般販売業の許可を受けた者(以下「一般販売業者」と
いう。)、薬種商若しくは特例販売業者は、店舗による販売又は授与以
外の方法により、配置販売業者は、配置以外の方法により、医薬品を販
売し、授与し、又はその販売若しくは授与の目的で医薬品を貯蔵し、若
しくは陳列してはならない。」とあります。
これをそのまま解釈しますと、ネット販売はできないと思うのですが、
薬を販売するサイトが既にありますので、詳細は分かりかねます。
参考)厚生労働省:法令等データベースシステム
○旅行代理店(旅行業法)[国土交通省]
旅行業には、一種、二種、三種の種類があります。
それぞれの業務を営むにあたっては、以下の通り一定の資産が必要になります。
また、旅行業務取り扱い主任者が必要であり、営業保証金の供託も必要になります。
(1)一種:資産3,000万円以上
国内・海外の手配と主催旅行が可能
(2)二種:資産700万円以上
国内・海外の手配と国内の主催旅行が可能
(3)三種:資産300万円以上
国内・海外の手配のみ可能
参考)国土交通省所管法令等一覧
○古物営業(古物営業法)[警視庁]
オークションサイトなどで中古品販売を行う際に、適用されます。
都道府県公安委員会の許可が必要です。
参考)警視庁:古物営業法の一部を改正する法律案について
○不動産業(宅地建物取引業法)[国土交通省]
宅地建物取引主任者が必要になります。
参考)国土交通省所管法令等一覧
──────────────────────────────
□ ネットの進化に追いつけない法規制
──────────────────────────────
今回、色々と調べてみて分かりましたが、ネットオークションなど、インターネットがあるからこそ実現できる事業(ビジネスモデル)の登場等、急速に進むネット化に旧来の法律が現実に付いて来られない現状があるようです。
法規制が後追いになるのは、ネット関連に限られたことではないかもしれませんがIT技術の変化は特に目覚ましいため、余計にそう感じるのかもしれません。
そうは言いながらも変化しているのも事実であり、このメールマガジンをご覧の方なら当然ご存知と思われます「特定商取引に関する法律」で改正された「迷惑メール関連施策(未承諾広告※)」は、とても身近な一例です。
──────────────────────────────
□ 法規制には注意してください
──────────────────────────────
お酒のネット販売をするあるサイトでは、「酒類小売販売免許」を取得していたが、ネットでの酒類販売に必要な「酒類小売業通信販売免許」のことを知らなかったために、ネット販売を休止しているということでした。
もし、多額の投資をしサイトを公開した後で、法規制の問題で事業の継続ができないとなると、大問題です。
ネットビジネス開始に際しては、関連法を十分に研究し、法律専門家にご相談されることをお勧めします。